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近年、生化学、分子生物学、そして構造生物学などの進歩により生命科学は飛躍的に進展しています。
これまでの研究は生命を構成する要素に関する研究が中心でしたが、生命はこれらの要素が時空間的に複雑に関係し合って構成する「生命動態システム」であり、生命を真に理解するためにはこの生命動態システムを理解する必要があります。

生命システム研究センター(QBiC)では、“細胞まるごとモデリング”を中心テーマとして細胞をシステム科学することを目指します。 細胞は膨大な数の分子がネットワークを形成して相互作用する超複雑な生命システムです。
それをまるごとモデリングするために、計測、計算とモデル化、そして細胞機能の再構成のための最先端技術を開発し、これらを融合して細胞システムの動態に迫ります。

しかし、これら最先端技術の開発だけでは、細胞まるごとモデリングは困難でしょう。
システム内の要素数が膨大(超多自由度)で、単純な要素間の連結では組合せ爆発が起こるはずの細胞が、外部からの刺激に対して、どのようにして微量のエネルギーで強固に制御されているかを理解する必要があります。
これには、厳密制御を基盤とした人工機械のアナロジーの延長上にはない、新たな概念の創出が必要です。

計測、計算、そしてデザイン技術の開発と新概念の創出によって、細胞まるごとモデリングが実現すると、細胞で起こる様々な現象が予測できるようになり、細胞とその集団を自在に操ることが可能になるでしょう。
細胞システムの操作技術は、20世紀の生命科学を牽引してきた遺伝子操作技術に匹敵する21世紀の革新的技術となり、生命科学に変革をもたらし、そして再生医療や病態予測など様々なライフイノベーションの創出に大きく貢献すると期待します。
 
生命システム研究センター(QBiC)
センター長 柳田 敏雄
 
センター長プロフィール
柳田 敏雄 Toshio Yanagida
生命システム研究センター センター長
細胞動態計測研究グループ グループディレクター
大阪大学大学院生命機能研究科 教授
細胞まるごとモデリングPDF
(331KB)
 
 
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