TOP > ニュース 一細胞分析高速創薬フォーラムを開催

ニュース
Event

1細胞分析高速創薬フォーラムを開催

2012年 5月14日

 理研生命システム研究センター(QBiC)は一細胞質量分析研究チーム・升島努チームリーダーが世話人となり、昨年に引き続き、5月14日(月)に「第2回1細胞分析高速創薬フォーラム」を開催した。


 会場には、国内の製薬企業18社の参加者を含む50人近くの研究者らが詰めかけた。まず、理研創薬・医療技術基盤プログラムの後藤俊男プログラムディレクターが理研全体の創薬への取り組みを紹介した。続いて、QBiC計算分子設計研究グループの泰地真弘人グループディレクターがスーパーコンピュータを利用したインシリコスクリーニング技術の発展について紹介した。


 後半は、QBiC一細胞質量分析研究チームから最新のデータを交えた発表が行われた。一細胞質量分析技術は升島努チームリーダーらが世界に先駆けて開発した1細胞ごとに細胞内の分子種を網羅的、準定量的、かつ迅速に解析する技術で、ヒトの組織など、ごく微量にしか得られないサンプルを使っても薬物の代謝を追跡することが出来るなど、今後の新薬開発や、新時代のオーダーメード医療への発展が期待される技術だ。本フォーラムでは、さまざまな技術的側面について8人のチーム員が次々と発表し、現状と課題について、突っ込んだ意見交換が行われた。


 フォーラム終了後は一細胞質量分析研究チームの研究施設が公開され、チーム員の実演を参加者は興味津々の面持ちで見入っていた。升島努チームリーダーは「我々が開発した技術はまだまだ完璧ではないが、製薬企業と連携することによって創薬に利用・発展できる部分が多くある。できる限り情報を開示して、日本発の創薬を皆で盛り上げていきたい。」と意気込みを語った。

spring course photo op

 詳しい情報