生命をシステムとして理解する
生命科学分野全般で分子からシステムへと急速なパラダイムシフトが起こっており、動的で複雑な生命現象をシステムとして理解することがいま求められている。システムバイオロジー研究チームは生命現象をシステムとして理解するために必要な基盤技術を開発し、発生・再生現象をはじめとする複雑で動的な生命現象に応用する。
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What's New
2023/10/25
当研究室から論文"Circadian ribosome profiling reveals a role for the Period2 upstream open reading frame in sleep"がPNAS誌に掲載されました。
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[Press release]
[PNAS]
2022/4/30
チームリーダーの上田さんが SRBR (Society for Research on Biological Rhythms) の理事候補に選出されました。
2022/3/18
腕動きの加速度の微分値から睡眠覚醒を判定する私たちの解析手法ACCELを用いて、英国UKbiobankに登録されている、およそ10万人の腕の動き情報から、睡眠覚醒リズムを推定しました。その結果、ひとの睡眠パターンをその特徴に応じて16種類に分類することに成功し、PNAS誌に発表しました。この成果は、Nature誌にも取り上げられました。
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[Press release]
[Nature]
2022/2/9
私たちの研究室が取り組んできた次世代の遺伝学を、体内時計の文脈から紹介する総説を、国際的な時間生物学研究の専門誌であるJournal of Biological Rhythms誌に発表しました。
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2022/2/5
睡眠時の脳波に特徴的に現れる紡錘波(スピンドル)の形成機構について、神経細胞の発火パターンの数理モデルから考察した論文を発表しました。
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[Press release]
2022/1/21
当研究室から腕時計型デバイスの加速度情報からその人の睡眠・覚醒状態を正確に判定する新規手法ACCELを発表。ACCELを用いた判定精度は90%以上の感度と80%以上の特異度を達成。SONYモバイルさんとの共同研究の成果です。
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2021/6/22
脳全体の遺伝子の働きやネットワーク構造などの膨大な3次元データをクラウド上で保管・解析し、データ駆動型の神経科学を推進する基盤技術「CUBIC-Cloud」を開発しました。
[プレスリリース]
[CUBIC-Cloud]
2021/1/11
理論論文"A design principle for posttranslational chaoticoscillators"が掲載。細胞自発性の起源が簡単な生化学反応で実現可能と示す論文で、8年間に亘る三部作(振動子、空間パターン、カオス)も完成しました。
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2020/10/2
睡眠のリン酸化仮説 レビュー論文を発表しました。
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2020/10/1
戦略的創造研究推進事業 総括実施型研究(ERATO)として、上田チームリーダーを研究総括とする、「生体時間」プロジェクトが発足しました。
[プレスリリース]
2020/9/4
Nature Review Neuroscience誌の刊行20周年を記念して神経科学の各分野の専門家がこの20年間を俯瞰し今後の展望を述べた論文が掲載されました。上田チームリーダーはこの20年の中で実現してきた全身全細胞解析や交配を必要としない次世代遺伝学などを基礎とする哺乳類の個体レベルのシステム生物学の進展を俯瞰するとともに今後のヒトシステム生物学への展望を述べました。
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2020/5/11
新しい総説"Whole-Brain Profiling of Cells and Circuits in Mammals by Tissue Clearing and Light-Sheet Microscopy” が Neuron 誌に掲載。最新の全細胞解析技術、透明化技術と光シート顕微鏡技術との邂逅の歴史、透明化技術の最新の化学的原理を紹介しています。
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2020/5/1
組織透明化技術と組み合わせ、臓器全体や全身を染色し観察する新技術「CUBIC-HistoVIsion」を公開しました。生体組織の物理化学的物性を解明し、染色プロトコルをボトムアップに構築することに成功しました。
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2020/1/2
様々な組織透明化の現状と、特に神経科学における展望について、総括的に論じたレビューを発表しました。
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2019/11/20
透明化による全細胞解析方法の論文がNature Protocols誌に掲載。詳細プロトコールと共に新しい高速撮影法(MOVIE法)を発明し新脳アトラスも報告してます。松本さん・三谷さん・堀口さんらの仕事です。
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2019/4/17
生体時間の設計原理をリン酸化制御の観点から論考した総説"A period without PER"を発表しました。
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2019/4/11
次世代マウス遺伝学を基盤として、ヒト遺伝学への新たなアプローチ方法を論考した総説を発表しました。
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2018/12/14
私たちの組織透明化試薬(CUBIC)がNature誌に取り上げられました
[Twitter]
2018/12/03
大学院生募集について情報を掲載しました。
2018/10/01
大学院生の原田さんが 理研サマースクール2018 にてポスター賞を受賞しました。
2018/9/19
睡眠中の神経細胞の数理モデル解析からリークカリウムチャネルが睡眠制御に関与していることを予測し、実際ノックアウトマウスで睡眠時間が減少することを確認しました。
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2018/08/29
網羅的遺伝子解析、新しいマウス遺伝学ツール「tTR」の開発、トリプルCRISPR法などの個体レベルの遺伝学的手法を駆使することで、レム睡眠に必須な2つの遺伝子を発見し、レム睡眠がほぼなくなっても生存するマウスの作製に初めて成功しました。
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この研究結果について筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS)の林准教授らによるPREVIEWも同号に掲載されました。
[preview]
2018/08/21
包括的ケミカルプロファイリングに基づき透明化の化学的原理を体系化しました。これにより従来の偶発的発見に依存した透明化試薬の開発戦略から、化学的原理に基づく合理的な開発戦略へのパラダイムシフトが期待できます。
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2018/03/26
篠原研究員が第18回日本蛋白質科学年会の奨励賞を受賞しました。
2018/03/6
CUBIC-Xと名付けた新しい組織透明化手法を用いて、マウス全脳全細胞のマップ(CUBIC-Altas)を完成させました。
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[プレスリリース]
[Movie]
2017/12/4
カルシウムシグナル依存的な過分極経路と睡眠制御および精神疾患の関係に着目した総説を発表しました。
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2017/11/16
Nature Protocol誌に、次世代マウス遺伝学の基盤となる、交配を用いずにノックインマウス個体を並列的に作製する方法を確立し論文が掲載されました。理研QBICの鵜飼英樹上級研究員とCLSTの清成寛ユニットリーダーとの仕事です。
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2017/10/30
研究員の篠原さんが第24回日本時間生物学会学術大会で、優秀ポスター賞を受賞しました。
2017/9/7
概日時計の温度補償性の仕組みを原子レベルで解明した論文をMol Cell誌に発表。温度補償性の酵素内に温度依存的ブレーキを発見。このブレーキドメインの必要十分生も証明。
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[Review]
[Press release]
2017/08/30
透明化技術CUBICをヒト病理組織診断に応用した論文を発表。阪大医の野島・森井先生達との共同研究です。
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2017/07/05
マウス全身透明化により癌転移を一細胞解像度で観察した仕事が発表になりました。宮園先生達との共同研究です。
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2017/06/05
マウス遺伝学を高速・並列化する「次世代マウス遺伝学」について、コンセプトと最新の技術開発状況をまとめた総説を発表しました。
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2017/05/31
カルシウムシグナル依存的な睡眠制御について、関連する因子群の機能する時定数に着目して、イオンチャネルとリン酸化酵素の関係について考察した総説を発表しました。
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2017/04/25
可逆的なリン酸化をモデル化し、自律的空間パターン形成が生じうることを報告しました。
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[プレスリリース]
2017/04/21
カルシウム依存的な神経細胞膜電位の過分極と哺乳類睡眠時間制御についての関わりを論じた総説を発表しました。
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2017/03/22
大学院生の原田さんが第90回日本薬理学会年会で学生優秀発表賞を受賞しました.
2016/12/27
遺伝子導入マウスの高速簡便作成法を確立し、概日時計のリン酸化タイマー機構の発見へと至った仕事がMolecular Cell誌に掲載になりました。驚きなのは、哺乳類細胞の概日周期をCRY1タンパク質の2個のアミノ酸の変化で19時間から約38時間まで約2倍の範囲で変化させられることです。
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2016/06/17
「質量分析装置を利用した新しいタンパク質の絶対定量法(MS-QBiC)を開発し、体内時刻の測定に応用した研究成果を報告しました」
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2016/03/23
当研究室では、睡眠の理論モデルを構築し睡眠にカルシウム依存的な過分極機構が重要な役割を果たしていることを予測しました。この理論モデルに基づき21遺伝子のKOマウスを作成、そのうちCaMKIIをはじめとするカルシウムイオン関連経路に含まれる7遺伝子について遺伝子を改変したマウスの睡眠時間が予測通りに増減することを実験で示しました。
2016/01/23
Cell誌が創刊した Cell Chemical Biology に個体レベルシステム生物学の実現に向けた全細胞解析Reviewを執筆しました。
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2016/1/12
次世代型逆遺伝学による睡眠遺伝子Nr3aの発見についての論文を発表しました。
[PDF]
[Supplemental 1]
[Supplemental 2]
[Supplemental 3]
[Supplemental 4]
2015/10/10
これまでのCUBICパイプラインをまとめたプロトコル論文がリリースされました。透明化、イメージング、解析(スクリプト提供)の詳細に加え、コンセプトや背景も詳しくレビューしました。
[PDF]
[Supplemental movie]
2015/09/29
上田泰己グループディレクターがバイオサイエンス・バイオテクノロジー分野で「第15回山崎貞一賞」を受賞しました。
2014/12/30
上田泰己グループディレクターが、2015年における希望についてNature誌に語りました。
2014/12/30
Nature Method誌によるMethods of the year 2014のMethods to watchに当研究室から発表したCUBIC等の組織透明化技術が選出されました。 Nature Methodからのインタビュー記事は
コチラ。
Methods of the year 2014の記事は
コチラ。
2014/12/17
Nature 誌によるImages of the year 2014にCUBIC技術で撮影した「透明マウス」(2014年11月に当研究室によりCell誌に発表)が選ばれました。医学も少しかわるかもしれません。
2014/11/7
マウスを丸ごと透明化し1細胞解像度で観察する新技術についての論文を発表しました。
2014/9/16
昼の転写制御配列を考慮した哺乳類概日時計のモデルの構築についての論文を発表しました。
2014/10/25
2014年理化学研究所神戸キャンパスの一般公開が行われました。当研究室は透明化した野菜を展示しました。
2014/8/21
ALS Ice Bucket Challenge
2014/8/8
「Homeodynamics in Clocks, Sleep and Metabolism Tokyo Translational Therapeutics Meeting」を9月24日に開催します。
2014/4/18
成体の脳を透明化し1細胞解像度で観察する新技術についての論文を発表しました。
2014/3/20
新しいDNA切断方法についての論文を発表しました。
2013/06/12
脳の「季節」の可視化に成功した論文を発表しました。
2013/04/26
睡眠・覚醒リズムの自動判定に成功した論文を発表しました。
2013/04/17
1細胞の発現揺らぎを捉えることに成功した論文を発表しました。
2012/10/19
単純な生化学反応から自律振動子を作る仕組みを解明しました。
2012/08/28
ヒトの血液から簡単に「体内時刻」を調べる手法を確立しました。
2012/03/23
当研究室のArthur Millius(研究員)が、HFSP fellowshipを獲得しました。
2011/08/12
マウス脳の包括的な遺伝子発現データに関する研究成果を発表しました。
2011/08/05
環境分子が生体分子に与える影響を解析する計算手法「DIPA」を開発しました。
2011/05/10
上田泰己プロジェクトリーダーによる総説が発表されました。
2011/03/10
当研究室の山田陸裕(基礎科学特別研究員)、鵜飼(蓼沼)磨貴(テクニカルスタッフ)が、時計の転写ネットワークの動作原理の解明の業績により、それぞれ研究奨励賞、技術奨励賞を受賞しました。
2011/02/04
上田泰己プロジェクトリーダーが日本学術振興会賞を受賞しました。
2011/01/14
夕方の遺伝子発現の仕組みと役割を明らかにする研究成果を発表しました。
講演予定
2014/09/24
Homeodynamics in Clocks, Sleep and Metabolism Tokyo Translational Therapeutics Meeting 【東京】
詳細は
こちら
2014/09/11
第37回 日本神経科学大会 【横浜】
詳細は
こちら
その他の講演予定はこちらをご覧ください。
募集
2008/03/12
独立行政法人日本学術振興会・特別研究員の募集
2008/03/12
独立行政法人理化学研究所・基礎科学特別研究員の募集
2007/12/25
大阪大学大学院理学研究科・博士後期課程学生募集
Production: Ryotaku Kito