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解析・制御技術の開発

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MEMSによる定量的制御
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MEMSあるいはマイクロ流体チップは半導体技術と機械工学との学際的な協同研究の結果として産まれた技術である。この技術により既にμm(細胞サイズ)の解像度を有するマイクロ流路やマイクロチャンバーのような構造をプラスティック板上に微細加工することが可能になっている。この技術開発により以前には行うことが難しかった、微量の(均一な)サンプルに時間的空間的に厳密な制御下で刺激を与える、というような実験を柔軟にデザインすることが可能になる。培養細胞を整列させたところに濃度勾配のついた刺激物質を与えることも可能となるであろう。
この技術基盤をもって私たちは生物学にいくつかのアプローチを試みたい。まずは厳密な時間的制御を受ける転写のダイナミクスの定量的な制御と測定である。ここでは概日時計が高度の非線形性を有する転写を介して高度の振幅を実現する仕組みを解析する。二つ目は細胞サイズの解像度の空間的濃度勾配のついた刺激物質の下での哺乳類細胞・組織の培養である。ここでは体節形成のような発生過程の解析を行う。また、シグナル伝達物質のパルス状の分泌を実験的に再現して、対応する応答システムの周波数応答を観察する。ここでは生物学的情報処理に関する未知のメカニズムを調べる。
MEMS技術はここで述べた以上の可能性を秘めており、その他多くの応用が期待される。従来の方法では不可能あるいは非現実的とされてきた実験を要する生物学的問題に果敢に挑戦してゆきたい。
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