研究環境

当研究室においては,様々なガラスや半導体や金属・PDMSのマイクロ・ナノ加工に対応できる研究設備を整備しております。
以下に主要な設備や装置をご紹介いたします。詳細はお問合わせください。また,設備を見学・使用したい方や共同研究をお考えの方はお気軽にご連絡ください。


クリーンルーム

クラス1000

微細加工には,空気中のダストをできる限り排したクリーンな環境が必要です。とくに,1μmを切るようなナノ加工や貼り合わせが問題となるガラスの加工においては,相当のクリーン度が要求されます。
当研究室では,1フィート立法あたりダスト1,000(通常の空間では1,000,000)の実験室を整備して安定した微細加工を実現しています。
なお,部屋が黄色いのはUV照射装置を安定に使用するため,蛍光灯のUVをカットしているためです。

電子線描画装置

ELS-7500(ELIONIX)

マイクロ・ナノ流路加工をする際に最も基本となる装置で,マイクロ・ナノの細線を電子線でレジスト膜上に描画・パターニングするものです。
最小10nmクラスの細線が描けます。この後,ベアになったガラスの表面を直接エッチングする,あるいはさらに金属膜を製膜してリフトオフ(金属膜が直接ガラス上に製膜していない部分を除去)してマスクを作製するなど,ガラス微細加工に展開します。
なお,電子線でスキャンするので電子顕微鏡としての機能も併せもちます。

ドライエッチング装置

EIS-700(ELIONIX)

ガラス・半導体のエッチング装置です。
半導体加工用の特殊プロセスガスをプラズマ化し,活性化させてガラス表面にたたきつけ,表面を削ります。ガラスの場合,10μm〜100nmの加工に適しています。

イオンシャワー(製膜・エッチング)装置

EIS-220(ELIONIX)

特殊プロセスガスをイオン化し,ターゲット表面にたたきつけ,表面を削り,出てきた分子を製膜ステージに飛ばし,積層することで金属膜を製膜します。
ターゲットステージにガラスを置くことでエッチング装置として用いることも可能です。

マスクアライナ

MA-10(MIKASA)

位置合わせ機能付きのUV照射機です。
電子線描画装置と製膜装置で作製したマスクを通してUVを照射し,レジストの一部のみを露光して感光させ,現像すれば観光部のみがレジスト剥離し,ガラスがベアになり,エッチングが可能となります。

走査型プローブ顕微鏡

Nanonavi II(SII)

原子間力顕微鏡の一種で,プローブで表面をスキャンし,ナノ表面形状を測定する装置です。
基板を加工した後に,実際にどのように加工されたか測定する際に用います。

超純水装置

TW-300RU(NOMURA MICRO SCIENCE)

非常に純度の高い,連続供給型の純水装置です。
常に市水から供給しているため,溜め置き型よりコンタミネーションも低く,供給量も大きいのが特徴です。大量の洗浄水を必要とするガラスの微細加工には欠かせない装置です。

真空ガス置換炉

KDF900GL(DENKEN)

高温でのプログラム式電気炉です。
主にガラス熱融着接合に用います。なお,写真右側の小型の炉は,真空機能のないマッフル炉です。

ドリル

COBRA 2530(ORIGINALMIND)

基板に流路穴をあける装置です。NC言語による自動加工方式です。

プラズマエッチング装置

FA-1(SAMCO)

ガラス・プラスティック・ゴムなど様々な材料の直上で酸素プラズマを発生させnmレベルの深度で表面処理することができます。特にPDMS製マイクロデバイス表面の親水化やデバイス同士の張り合わせなどの用途でしばしば使用します。

抵抗加熱式真空蒸着装置

SVC-700TM(SANYU ELECTRON)

ガラス・プラスティック・ゴムなど様々な材料の表面にアルミ・クロム・金などの金属薄膜(厚さ数〜数百nm)を成膜するための機械です。主にフォトリソグラフィープロセスに必要なマスク基板の原板の作製に使用します。
高温で金属を融解させるために真空チャンバーとタングステン線を使用します。いわば「大きな電球」です。

レーザー顕微鏡

VK-8710(KEYENCE)

レーザースキャニングにより微細構造の立体形状を撮影し計測できる顕微鏡です。専用のコンピュータから操作します。

段差顕微鏡

MF-U(MITUTOYO)

イエロールーム内で出来上がった微細構造をすぐにその場で簡単にチェックする際に使用します。
特に微細構造の高さを計測することができるように工夫されている点が便利です。

走査型電子顕微鏡

VE-8800(KEYENCE)

簡易型のSEMです。
低真空下で金属コートもされていないサンプルのイメージングが可能であるため,特にPDMS製のマイクロデバイスの微細形状を立体的にイメージングする用途で使用します。

マイクロパターン描画装置

DL-1000(NANO SYSTEM SOLUTIONS)

フォトリソグラフィー工程の「中核」であるマスクを作製する装置です。
紫外LEDの光をDMD(Digital Mirror Device)で制御してマスク原版に照射します。1ミクロンのline & spaceが描画できる分解能があります。